駅前で、下北沢の『これから』を映し出し、四季・年月を未来に伝えるSHIMOKITA FRONT
SHIMOKITA FRONT
シモキタフロント株式会社 代表取締役:柏 雅弘さん
2013年3月に、小田急線が地下化されてから、まもなく8年。
2018年12月に、新宿方面に顔を向けた東口が誕生。
東口改札を出て、真正面に位置しており、駅に降り立った多くの人が最初に目にするのが「SHIMOKITA FRONT 」
シモキタフロント株式会社 代表取締役:柏 雅弘さんにお話しを伺いました。
下北沢のFRONTに建つ「SHIMOKITA FRONT」には、名前の通り、駅の「正面」で、これからの下北沢を「最前線」で引っ張っていく強い想いと驚きの長期プロジェクトが存在する事を知りました。
是非あなたにも、このプロジェクトの概要を知っていただき、SHIMOKITA FRONTが放つ「下北沢の四季・年月」を感じていただきたい。
駅前=フロントで、未来の人に引き継いでいく「いい建物を」
2019年11月にOPENした「SHIMOKITA FRONT」
小田急線下北沢東口改札上のガラス窓にもその姿が映るまさしく真正面にある。
まさしく目の前に広がるから「フロント」という名称をつけたと共に、正面という場所が場所だけに「街の将来に対して大きな責任を感じている」と語る柏さん。
新しく作る上で、いいものを作りたいと思う事は、どこの場所でも、誰でも思う事。
しかしその中で柏さんが考えた事は「いいものを造る事」と共に、「未来の人たちに引き継いでいくものとして、ちゃんとしたものにしたい」「50年後100年後の将来の世代が自分の街に誇りを持って故郷といえる風景にしたい」と。
その様々なプランを聞いた時、私が思った事。
「長生きしなきゃ」
そう思える長期プロジェクトが埋め込まれていました。
小田急線下北沢駅のガラスに映るSHIMOKITA FRONT。本当に駅前!
これからの下北沢の風を吸収し変化していくSHIMOKITA FRONTの外壁。
外壁、素材は何に見えますか?
レンガ?
そうじゃないんです。銅板なんです。
銅板は外壁に用いられることは稀であるものの、神社仏閣の屋根材に用いられることも多く、極めて耐久性に優れた素材であることもチョイスしたひとつの理由との事ですが、
銅は、他の建材には無い表面の色が次第に変化していくという特性にビビッと来た柏さん。
設置時は、眩い光沢の銅色であり、
数ヵ月をかけて赤銅色から落ち着いた暗褐色の煉瓦色になる。
ここで確認してみましょう
SHIMOKITA FRONT:ホームページにアップされている完成当時に撮影された写真と、本取材時に同じ場所から撮った写真。
確かに違う!
天候とかそういう事ではない。
何度も何度もSHIMOKITA FRONTを観ていたが、全く気付いていなかった!
さらに、数年で重厚な黒褐色になり、
さらに数十年(最終形までなんと想定50年!)の時間をかけて、ゆっくりと緑青(ろくしょう)色に変化していくとの事。
それが下記の「20××年のSHIMOKITA FRONT」
知らなかった!
この話を聞いて、いろんな人に伝えてしまった私です。
下北沢駅前で、これからの下北沢に流れる時間と空気を吸収し変化していくSHIMOKITA FRONTの外壁。
駅前で展開される長期プロジェクトが眠っていました。
下北沢が、これから下北沢らしいよい変革をとげていかないと、銅板はへそを曲げてしまうかもしれない!
私が「長生きしなきゃ」と思った理由、わかりました?
下北沢駅前で、四季を感じる。 SHIMOKITA FRONTの緑は、春夏秋冬がある
シモキタフロント株式会社 代表取締役:柏 雅弘さんは、山登りが好きで、自然が好き。
山で見る植物はとてもイキイキしていて、街で見る園芸植物とは違うと感じているそうです。
街や建物を緑化する上で、管理の楽な常緑の園芸植物が選ばれてる事も多い中で、柏さんが考えた事。
人にとって心地よい緑とは何かを考え、外来種は植えず、日本の野山に自生する在来植物だけにこだわり100種以上を選定した建物緑化!
山に行った時と同じように、街中で見る植物から、四季を感じてほしいとの考えから進めたSHIMOKITA FRONTの緑化。
SHIMOKITA FRONTは、世田谷区の基準を大きく超える緑化をしているから、植栽の管理作業は大変なはず。
それでも、こだわった緑化プランを取り入れたのは、下北沢は残念ながら緑がとても少なく、駅周辺には、確かに樹の一本もない。
この状況を踏まえ、下北沢駅前を四季が感じられる場所にしたい。
外壁に続き、柏さんのこれからの下北沢への責任感、ズシ、ズシっと感じました。
お話を伺った後に、シモキタフロントの植物を観たら、素敵に紅葉していました。
下北沢駅前で四季を感じられる事に感謝。
柏さん、毎日に掃除&お手入れ、ありがとうございます!
これからの下北沢 親が安心して子育て出来る街であってほしい
壁面に描かれた山下良平さんによる壁画には、ここにあった下北澤驛前食品市場が描かれていたり、有名?だった開かずの踏切、よく見ると地下に潜った小田急線も描かれていて、街にたいする愛情が溢れています。さらには1階にはストリートピアノを設置して下北沢駅前にステキな音色が響き渡るようにしたり、下北沢駅前を24時間ライブで映し出すライブカメラの設置など、これからの下北沢を考え、様々な仕掛けのあるSHIMOKITA FRONT。
柏さんに「これからの下北沢への想いはありますか」と伺いました。
人が自由に歩きやすく、少しの間でも子供の手を離せて、親もほっと出来る場所が沢山あってほしいと。
親が安心して子育て出来る街であってほしいと。
柏さんのお子様がまだ小さい頃、下北沢の北口から南口に行くには、踏切を渡らなければいけなかったり、駅改札に向かう階段をベビーカーを抱えて上り下りしなければならなかったり、当然車も気をつけなきゃいけないし、そもそも親子連れの居場所がないと感じていた過去。
街づくりが進んでいく中で「やっぱり下北沢はいい街だな!」と訪れる方にそう言っていただける街になって言ってほしいと。
SHIMOKITA FRONTのライブカメラは、駅前の様子を映すカメラと、下北沢の広い空を映し出す2つのカメラがあります。
柏さんがとても好きな下北沢駅前から観る広い空。
これからの下北沢も、この広い空がいつまでも広がっているように!
そして、その広い空の下には、人にやさしい下北沢がありますように!
SHIMOKITA FRONT3階のテラス席。
2階ガストトパブ ゴゾさんを利用すると、このテラス席を利用出来ます。
柏さんも大好きな広い下北沢の空を気持ちよく眺める事が出来ますよ!
SHIMOKITA FRONT
住所:155-0031 東京都世田谷区北沢2-24-5
ホームページ:https://shimokita-front.com/
お話を伺ったのは、SHIMOKITA FRONT4階のシモキタフロント株式会社さんのオフィス。
お話を伺う上で、本来であれば、柏さんの顔を見てお話を伺わなきゃいけないのですが・・・
本当に失礼な事なのですが、お話を伺えば伺うほど、オフィスから見える下北沢駅前の眺めに釘付けになっていました。
今の下北沢を眺め、小田急線が地上を走っていた頃を重ねた上で、これからの・未来の下北沢の眺めはどうなるのか?と考えながら・・・
貴重なお時間をいただいていたにも関わらず、お話を伺った後は、外は真っ暗になってました。
これからの下北沢を駅前(フロント)で見続けるSHIMOKITA FRONT。
「さすが下北沢だ!」というものになってほしいし、しなきゃいけないという大きな使命を柏さんからいただいたように勝手に感じ、取材した夜は、なんだかワクワクして、なかなか寝付けませんでした。
しもきた商店街振興組合に加盟する店舗・店主さんを紹介する第1回目。
柏さんのお話を伺った後に、タイトルを決めました。
「ステキな下北沢 Awesome Shimo-Kitazawa」
ステキな下北沢をお伝えしていきたいと思います。